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M&A(Mergers and Acquisitions)
M&Aの活用法
現代、M&Aというのは色々な経営課題の「解決策」として、多くの企業に活用されています。有機的成長では、限界を感じる会社が経営戦略としてM&Aを行うだけではないというわけですね。少しここではM&Aを経営者が考える理由に関して考えてみましょう。
後継者がいない
まず一つ目は「後継者がいない」ということです。実に全国には、この後継者問題を抱えている中小企業がなんと60万社もあると言われています。特に戦後創業した企業が、今まさに世代交代期を迎えているのにも関わらず、子供たちが後を継ぎたがらないというケースが非常に増えているわけです。そのような中でM&Aを活用することで、今まで苦労して築き上げてきた事業を第三者に友好的に引き継いでもらうことができるのです。「商圏を拡大したい」という方にもM&Aは有効です。
M&Aでスピーディーに商圏を拡大できます
今の時代はどの業界も右肩上がりの成長というものがなかなか望めなくなってきました。もちろん、自分たちで優秀な営業マンを育てて業績を伸ばすことは非常に重要です。しかしそれだけでは環境の変化に付いていくことはできないのです。M&Aを利用して、他社の事業基盤をスムーズに取得すると、商圏をよりスピーディーに拡大することができます。中には「創業者利潤を実現したい」という方もいます。創業者利潤というものを考えると、株式公開とか第三者への売却という方法しかありません。しかし株式公開をすると、投資家が要求する成長というものを実現しないといけないのです。これはなかなか経営者への大きなプレッシャーとなります。さらに株式公開をするよりも、M&Aで第三者に会社を売却してしまった方が、大きなキャピタルゲインを得られるということです。
今は創業者利潤を実現する方法として株式効果よりもM&Aに注目が集まっています。「新規事業に進出してみたい」という経営者も多くおられます。もし新規事業に進出するために自前で全てを立ち上げるということになると、時間もリスクもかなり大きなものになるのです。それよりも既存の他社事業を買収してしまった方が、かかる金額も格段に安くなると言えるのです。M&Aで時間を買うという意味もあります。こうしたM&Aのメリットや必要性を皆さんの会社でも、ぜひ考えてみるのはいかがでしょうか。まだ最終的に決めていなくても、M&Aのサポート会社に相談してみたり、費用の計算をしてもらうことができるかもしれません。ぜひ常に経営者としてM&Aというオプションを現実的にとらえてみましょう。