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経営コンサルティング

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企業戦略と組織整備はクルマの両輪

株式公開(IPO,上場)を指向する企業に、創業時から拡大時にかけて市場の成長の追い風に乗り、必要に応じて人員を増員し強化することで現在の組織体制が出来上がっているという傾向がよく見られます。またこの傾向は、特に近年創業された新興企業により顕著にみられます。もし現在の組織形態のまま株式を公開し多額の事業資金を調達して事業を拡大したと仮定すると、事業拡大に伴って現在の組織体制に上乗せする方法で組織が拡大していくこととなります。株式を上場させ従業員数によって業績が評価されるのであれば、この手法も大きな問題にはなりません。しかしながら、市場の成長スピードが鈍化したり市場環境に変化が訪れた際には、拡大した組織の人件費(=固定費)はそのまま企業業績を直撃することになります。従って、株式のIPOを意識した時点より上場後を視野に入れた組織整備を行うことが、事業拡大後や長期に亘った業績と事業の継続性に直結していくこととなります。

企業とあるべき組織形態

日本において一般的に組織といえば、官僚型組織モデルと呼ばれるヒエラルキー型の組織をイメージすることが多く、大多数の企業でヒエラルキー型組織となっています。経営学の分野では、ヒエラルキー型組織には機能別組織と事業部制組織の2種類に分類され、株式公開を目指す創業期/拡大期の企業の場合多くが機能別組織であるようです。機能別組織の特徴として「専門技能をもった人材を育てやすい」「部門間の機能重複がない」などのメリットが上げられます。しかし、機能別組織制を採ったまま組織規模が拡大していくとセクション毎のコンフリクトが起こりやすくなり、会社全体としての最適化が図られず業務効率の低下やひいては業績の鈍化・悪化に結びつきやすいという目に見えない隠れたデメリットに気を配る必要があります。この点、事業部制組織においては各事業部ごとに事業に係る権限が完結しているため「事業展開に係るスピードが早い」「事業部ごとの競争により全社に緊張感がもたらされる」といったメリットがありますが、必然的に管理部門が事業部の数だけ生まれてしまうため、多くの中小企業で事業部制組織を採るのは間接費の負担という点から難しい面が多いようです。そこで、両者の長所を組み合わせるマトリックス型組織という組織形態が注目されています。

株式公開(IPO,上場)を指向される企業なら、機能別組織を基礎としながら情報共有や人材交流を積極的に行うマトリックス型組織を指向されたらいかがでしょうか。